SHIINBLOG

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男の癒し

社畜が日々の癒しをストイックに求めていく

クリスマスイブに民家の廃油缶ボッコボコにし、通りすがりのクルマに「アホ」と言われた心温まる話。

癒しの小話

仕事で狭い路地に行きました。

Uターンして帰ろうとし、曲がったその時、「ボコッ」と音がしました。何かなぁと思って外に出たら、車のサイドに凹んだ廃油缶が。

 

「やっちまった…」。

世間は休日のクリスマスイブ。カップルはおいしいご飯を食べて、買い物に行って、イルミネーションを見て、最後にホテルでイチャコラしている時、ボクは民家の廃油缶をボッコボコにし、大いに焦っていました。

 

聖なるクリスマスイブに起こったお話。

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photo credit: smilla4 All Things Merry and Bright via photopin (license)

 

 

 田舎の民家というのは狭い道路にも関わらず道路にようわからんクソ大きい岩みたいなのが仰山置いてあり、ボクはたまにぶつけるのです。

 

多分家に当たらないための措置だとは思うんですが、さすがに邪魔です。

家さえ守れたら車に傷は入ってもいいのかと。家に当てられたくないのはわかりますが、ちょっとデカいの置きすぎ。

 

話は逸れましたが、その時はまあ、石にダメージはないし(車に傷は入りましたが)、なにも言わず立ち去るのですが、今回のケースは事情が違います。

 

なにしろ民家の廃油缶ボッコボコに凹ましてしまったのです。

 

インターホンを押して謝ろうと思ったのですが、誰も出ず。後にしようととりあえずその場を立ち去りました。

立ち去った後、どうしても出てくる想い…

「黙っておこうかな…」

 

廃油缶と言っても納屋に何年も放置されているようなボロボロの小さい缶。

あんなの壊れてもどうってことないだろうし。ボクがあの廃油缶の持ち主なら「壊れてるなぁ。まあいっか」で済むような缶。

しかも別に誰も見てなかったし…。

そもそもあんな死角になるような角に堂々と缶を置く奴が悪い。

 

という謝りに行かないで済むような考えが次々と出てきました。

謝りに言って変なお金の請求されたり、こっぴどく怒られたりするのが嫌なだけなのですが。

 

そんなこと考えながらイライラして車を走らせていると、どーしても運転が雑になります。

狭い道路で対向車が来たのですが、待っておけばいいのに、突っ込んでいってしまいました。

するとクラクションを鳴らされ、道をとうせんぼするような感じで車を寄せてきました。

バックして道を譲ったのですが、通りすがりの際、対向車の助手席の窓が開いて女性が顔を出し「アホーーー」と言ってきました。

 

悔しかったです。

皆が楽しんでいる休日のクリスマスイブになんで見ず知らずの人に罵倒されんといかんのか。

 

泣きそうになりました。

廃油缶壊して、アホと言われて、その前は社長に「出社が遅い」と怒られてるし、もうこんなクリスマスイブを過ごさないといけない自分の人生に嫌気がさしてきます。

 

帰社してもあの廃油缶が気になって仕方ない。「住民困ってるだろうなぁ」という相手の立場に立っての思いというよりかは「バレてないだろうか…」「あとで会社に連絡来ないだろうか…」「警察が突然家に来ないだろうか…」と自分のことばかり心配しています。

 

でも謝りに行かないとあの助手席罵倒女と同類だ…。

 

素直に謝ったら案外許してくれるんじゃないだろうか…。ほら、桜の木を切ったジョージ・ワシントンも正直に謝ったら許してくれてたし、ボクもここで正直に謝れる人になれたら、将来大出世するかもしれん…。

 

結局全部自分のことなんですが、そういう結論に達し、心配したまま年末迎えるのもイヤだし、謝りに行こうと決心。車を走らせました。

 

現場に行くと、缶が元あった場所に戻っています。多分住民は帰ってる。

インターホンを押し、出てきたのはおじいちゃん。

「あの…すみません。缶をぶつけてしまった者なんですが……」

 

するとじいちゃん、急に怒りだし、「オマエか!!あんなとこでUターンしたらアカンやろ!!皆もっと後ろでUターンしとんねん!!わざとああやって缶置いとんねん!!家にぶつけられるから!!」

 

かなり怒られました。やっぱり来なけりゃよかった。と思いながら、とにかく謝りました。

 

やっぱりワザとぶつかるように廃油缶を配置していたらしいです。

相手からしたら、廃油缶なんてボコボコになろうがどうでもよく、その場でUターンをしたことが気に食わないそう。

 

「もうしませんもうしません(というかもう来ねえよ、こんな所)」と思いながらひたすら平謝り。

 

最後は怒りつかれたのか、笑顔になって、「まあ、わかったらええ」と許してくれました。

 

お詫びに会社のカレンダーをあげたら、喜んで「またなんか仕事あったらアンタの所に言うわ」と言ってくれました。

 

怒られはしましたが、すっきりしました。

謝りに行かないと、心配で心配でたまらなく、それだけでかなりのストレスを抱えながら年を越す羽目になるところでした。

 

一瞬恥をかくだけで、ストレスがなくなったのです。

 

今思えば迷うことなく、すぐに謝りに行っておけばよかったと少し後悔。

 

じいちゃんも良い人だったし、終わってみればそこそこ良いクリスマスイブでした。

ロマンチックさは微塵もないけど、こういう素敵なクリスマスイブもあるということをホテルでセックスするだけで得意げに有意義なクリスマスを過ごしていると思っているカップル共に伝えたかった。

 

でもあの車の女だけは許さん。中指でも立ててやればよかった。